秘書検定準1級:時候の挨拶と贈答

時候の挨拶と贈答

秘書検定準1級の覚える事柄で、覚えにくいものの1つが時候の言葉。

2月と3月がゴッチャになったり、あれ?8月はなんだっけ?ということも。

しかし、覚えているとある法則に気づきます。

例えば、新と初がつくのは1月と9月。
1月は、新春、初春、厳寒。新と初がつくのが2つあります。
9月は、新秋、初秋、秋涼。こちらも新と初がつくのが2つあります。

7月と12月は中元・歳暮の季節なので、何度も挨拶文を目にして覚えやすいかとおもいます。

では、それぞれの月の時候の句を見てみましょう。
※のコメントは私はこのようにイメージして覚えましたのコメントです。


時候の句 一覧

1月:新春の候、初春の候、厳寒の候
※新と初がつくのは1月と9月ということで覚えやすいかと思います。

2月:余寒の候、立春の候、向春の候
※寒いのは2月まで、2月はまだ寒さが残っているな~で余寒。
春の手前に立っているということで立春。
立がつくのは2月と8月。

3月:早春の候、春分の候
※やっと春、まだちょっと早いけど春っぽいというので早春。
3月には春分の日があるので覚えやすいかと思います。

4月:陽春の候、春暖の候
※やっと春がきた。陽が暖かい。

5月:新緑の候、薫風の候
※5月は緑が茂ってきれい。新しい葉っぱも出てきた。
草の匂いが気持ちいい→薫風(風が香るイメージ)。

6月:向暑の候、梅雨の候、初夏の候
※6月、暑い季節に向かっているな~というので向暑の候。
ちなみに向がつく句は6月と11月。その後に暑いか寒いかが続きます。
2月の向春もありますが、余裕があったら覚える程度でよいでしょう。
他の梅雨、初夏は6月をしっかり表しているので覚えやすいと思います。

7月:盛夏の候、炎暑の候、酷暑の候
※夏真っ盛りということで盛夏の候。
お中元の文面に使われるので覚えやすいかと思います。
炎暑、酷暑はまさに7月にピッタリの言葉ですね。イメージで覚えやすいと思います。

8月:残暑の候、立秋の候
※8月に残暑見舞いのはがきをもらうことがよくありますね。
容易にイメージがつくと思います。
しつこいですが、立がつくのは2月と8月。

9月:新秋の候、初秋の候、秋涼の候
※新と初がつくのは1月と9月ということで覚えやすいかと思います。
9月にはちょっと涼しくなるということで秋涼の候。

10月:秋冷の候、紅葉の候、秋色の候
※10月は9月よりちょっと冷え、秋冷。
10月は紅葉の季節。秋色→秋には色を使って芸術だ。

11月:向寒の候、晩秋の候
※さあ、寒い冬に向かうぞということで向寒。
また、向がつくのは6月、11月、2月。
秋もいよいよ終わりということで晩秋。

12月:師走の候、歳末の候
※年末は師走、歳末バーゲンということで覚えやすいと思います。


覚えることが多い時はイメージやパターンで覚える

上記のように覚える項目が多い時は、イメージで覚えたり、パターンで覚えるとよいでしょう。パターンだと速く覚えられますし、イメージは記憶によく残ります。



実際に出題が多い挨拶文

秘書検定準1級では上記の時候の句を使った挨拶文が出題されることがよくあります。

大抵はお中元や歳暮なので、盛夏の候か師走の候がよく使われます。

それでは実際に文を見てみましょう。

「拝啓 盛夏の候、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
 平素は格別のお引き立てにあずかり、誠にありがとうございます。
 つきましては、日頃の感謝のしるしとして、別便にて心ばかりの品をお送りいたしました。
何とぞご笑納下さいますようお願い申し上げます。
 まずは、略儀ながら、書中にてご挨拶申し上げます。敬具」

挨拶文

画像の例は、盛夏の候で始まるお中元の例。
師走の候で始まるとお歳暮に使えます。

レイアウトとしては右の画像のようになり、内容が変わるところで一文字下げます。
最後の文の一番下に持ってくる「敬具」も忘れないようにしましょう。
定型文を覚えておくと便利です。出る順問題集のP246の問題を3回くらい解くと覚えてしまいます。

また、会社宛の場合は、「貴社ますますご発展」などと、ご発展もしくはご隆盛という言葉を使います。ご健勝、ご清祥は個人宛てに使います。



長寿のお祝い

長寿のお祝いで贈答する場合もあります。
準1級では何歳が何というお祝いか答える問題があります。

還暦:60歳
親父が還暦を迎えたなど、日常よく聞くので覚えやすいかと思います。

古希:70歳
あまり聞く機会がないかと思いますが、昔は70まで生きるのは稀なことということで、古希と言われるようになったようです。

喜寿:77歳
7が並ぶと何故かラッキーなことが起こりそう。ということで喜寿。
ただ、これは私自身の覚え方で、本当の由来は喜が七が並んでいるように見えるからだそうです。私にはどうにも見えません。

傘寿:80歳
傘の略字が八と十に分解できるところから来ているそうです。

米寿:88歳
これはよく知られているかもしれませんね。
80歳の傘寿と同じように米が八十八に分解できるところから来ているようです。

卒寿:90歳
これも卒の略字が九と十に分解できるようです。

白寿:99歳
百から一を取ると白になるところから来ているそうです。


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