ビジネス会計検定2級は、財務諸表から分析作業をする人や投資家にとって役立つ資格。
経理職でも帳簿の記入だけでなく企業の経営成績や財政状態の分析を行う人や株取引を行う投資家に便利な資格です。
なお、日商簿記2級ほど知名度はないので、日商簿記2級を先に取得することをお勧めします。
簿記とビジネス会計の大きな違いは、簿記が帳簿の記入(現場では入力のところが多い)が主なのに対して、ビジネス会計検定は分析作業がメインになります。
分析作業を行うには帳簿の記入をきちんと行わなければならないので、まずは土台となる帳簿のために簿記2級から始めてその次にビジネス会計検定2級を取るとよいでしょう。
難易度:普通。大体合格率50%くらいですが、たまに合格率30%台など不安定な時もあります。
偏差値に換算すると:52付近 簿記2級よりやや簡単です。(資格偏差値についてはこちら)
役に立つ度:★★★★(経理責任者や分析作業も伴う経理担当者向け、株式投資にも)
知名度:★★
種類:民間資格 主催者:商工会議所 →この資格に関するページはこちら
私が受験したときの学習時間:1日平均1時間くらい。
短期集中だと1ヶ月くらい。標準で2~3ヶ月くらい。
受験料:2級 7,480円(税込)
試験の時期:2級:3月初旬~中旬、10月中旬頃
試験の申込期間:試験日の1か月半くらい前から
(詳しくはビジネス会計検定の受験要項をご覧下さい)
※会計関連の資格は、税制の改正等で毎年テキスト・問題集が改訂されます。
最新の書籍で勉強されることをオススメします。
簿記2級の資格をお持ちの方や経理の実務経験者であれば、対策問題集1冊だけでもビジネス会計検定2級に合格できます。
私は日商簿記2級を持つ経理職の実務経験20年ですが、対策問題集1冊を1ヶ月勉強し、繰り返すことで合格しました(2021年10月17日時点で解答速報にて合格見込み)。
ただ、対策問題集1冊だけでも合格ラインには達しますが、知識が隅々まで行き届くとまではいきません。
対策問題集は重要問題を厳選し、短期間で合格ラインを目指すのに適しています。
試験までに時間がない方は対策問題集を集中的に行うのもアリかと思います。
特に対策問題集は総合問題で威力を発揮し、私は対策問題集1冊だけの勉強で試験に挑みましたが、総合問題に関しては85%以上の得点率を確保できました。→詳しい体験談はブログに書いております。
なお、対策問題集だけだと実際の試験に即した過去問演習がない分、過去問をしっかりしてきた人より問題を解くのに時間がかかる可能性があります。
じっくり丁寧に勉強をして高得点を狙いたい方やスムーズに問題を解きたい方は、公式テキストと過去問集を2~3ヶ月くらいかけてじっくりおこなうことをおすすめします。
ハローワークの求人を見てみると、簿記2級や3級の需要が多い傾向にあります。
経理職を目指すなら、まずは簿記から始めましょう。
短期集中ではなく、じっくりとビジネス会計の知識を身につけたい人は、公式テキストをおすすめします。
対策問題集よりもボリュームがある分、やはり隅々まで網羅されています。
このテキストを1回読み込み、後述の過去問題集を解き、もう一度テキストに戻るとより一層知識が深まります。
過去問を解いた後にテキストに戻ると、「ああ、確かに!」と一回目読んだ時よりも、しっかりと理解できると思います。
ビジネス会計検定2級も他の資格同様に過去問を繰り返し解くことが重要。
上記のテキストを1回読み込んだ後は、過去問に入りましょう。
ただ、アマゾンでの評価を見てみると、分かりにくいという声がチラホラ。
簿記経験者だとピピっときても、そうでない方にはピンと来ないかもしれません。
その場合は、最初に紹介した対策問題集を解いてみるとよいでしょう。
こちらは重要問題の解説が充実しています。
テキスト→対策問題集→過去問→テキストだと、簿記未経験でもスムーズに理解できると思います。
過去問を繰り返し解いておくと、問題のパターンが把握できているので、実際の試験でもより早く解くことができます。
ビジネス会計検定2級の試験時間は2時間で、正答率70%以上を確保する必要があります。
しっかりと勉強しておけば、時間内に解けないということはありません。
それでも見直しや検算を行う時間がないので、素早く正確に解く必要があります。
そのためには過去問などで繰り返し演習が必要です。
過去問を解くときも時間を計って解くとよいでしょう。
試験は、使い慣れた電卓で挑みましょう。
そして腕時計は必ず持っていきましょう。会場によっては時計がないところもあります。
また、写真付きの身分証明書が必要なので、免許証がない方は、マイナンバーカードを作っておくとよいでしょう。
合格したら右記のような合格証書がもらえます。
日商簿記2級だけでも経理職の就職に役に立ちますが、ビジネス会計検定を取得しておくと企業の経営状態や財政状態も分析できるので、業務の幅が広がります。
最近は給与計算や総務も任せる企業も増えてきているので、日商簿記2級とビジネス会計検定2級に加え、給与計算実務能力検定も勉強しておくとよいでしょう。
なお、経理職でも電話応対や外部の人との対応があるので、余力があれば秘書検定準1級も取っておくとよいでしょう。
これから事務職に就職される方は、上記の資格を取っておいて損はありません。